​キュンチョメによる 
連続上映企画!!
完璧ドーナツくへ投げる

​「完璧なドーナツをつくる」

アメリカのドーナツと沖縄のドーナツを合体させて穴のない完璧なドーナツを作る、という計画を立てた。
しかしそれはとてつもなく大変なことだった。

これはドーナツの話だ。
だけどこれはドーナツの話じゃない。
政治の話だ。
歴史の話だ。
信念の話だ。
愛の話だ。
でもやっぱりドーナツの話だ。

 

 
 

ABOUT

2017年から2018年にかけて、キュンチョメは、「アメリカのドーナツと沖縄のドーナツを合体させて穴のない完璧なドーナツをつくる」というプロジェクトを進めてきました。とんでもない緊張の連続で、手汗でドーナツがふやけていったのを覚えています。

 

今回は、そのプロジェクトを東京で上映します。ですが普通の展示とは違い、どんどん場所が変わっていきます。短期間で移動していくのです。そしてその場所は、いまこの日本語で書かれた文章をさらりと読めてしまうあなたにとって、けっして居心地の良い場所ではないかもしれません。たぶん、少しくらいは緊張もするでしょう。完璧なドーナツには、緊張がつきものなのです。

 

でも重く考えなくて大丈夫です。

どの現場でも、わたしはドーナツを揚げながらあなたをまっています。

あなたはどこで”完璧な"ドーナツを、食べますか?

 
 

4/29

5/3

5/4

#5 LOVE&GUNS

 

4/27-5/6 原爆の図丸木美術館にて「完璧なドーナツをつくる」の上映がおこなわれます。

また期間中に3回(4月29日、5月3日、5月4日)キュンチョメによるかつてない”平和学習”ツアーLOVE&GUNSが開催されます。参加者は丸木美術館とサバイバルゲーム、2つの経験をすることになります。平和学習ツアー"LOVE&GUNS"の詳細、お申し込みは特設サイトにて!!

NEW!!

loveguns.png

PAST     SCREENINGS

10/29

#1 ドーナツの穴は検閲をくぐりぬけるのか?

 

検閲の厳しい国で「完璧なドーナツをつくる」を上映することは可能なのだろうか。ラオスのアーティスト、ミャンマーの映画人と「検閲」をくぐりぬける方法を考える。

11/3

#2 にほんご で かく かんぺき な ドーナツ。

東アジアからきた留学生のみが通う、美大受験予備校「尚藝舎」で授業を行います。

さて、ここで2つの質問です。

・この作品の概要(がいよう)を400字以内(いない)で説明しなさい。

・この作品への感想(かんそう)を、実体験(じったいけん)を交(まじ)えながら400-600字以内で書きなさい。なお、文章(ぶんしょう)にはタイトルをつけること。

11/16

11/17

11/18

#3 完璧なドーナツ投票所

3日間を通して上映と、完璧なドーナツをめぐる投票を行います。

また最終日には開票と共にトークイベントを実施。

上映時間:11:00 12:30 14:00 15:30 17:00(各回90分/ 途中入場退席可 )

トーク&開票イベント
11/18(日)17:00 - 18:30 (15:30回上映終了後)
トークゲスト:
宮原一郎(フリーランスキュレーター/選挙ライター)
居原田遥(キュレーター)

 

場所:「スペースエルベ」(菅直人事務所の真下!)

〒180-0006 東京都武蔵野市中町1-2-9 サンローゼ武蔵野 2F(三鷹駅から徒歩1分)

Google Map

12/3

12/4

12/6

12/7

12/8

#4 トマト缶とドーナツを交換する

​時間 12/3(月)12/4(火)12/6(木)12/7(金) 11:00-17:00

           12/8(土)のみ11:00-20:00

   なお、12/5(水)は定休日となりますのでご注意ください。

12/3 (月) 11:00 12:30 14:00 15:30

12/4 (火) 11:00 12:30 14:00 15:30

12/6 (木) 11:00 12:30 14:00 15:30

12/7 (金) 11:00 12:30 14:00 15:30

12/8 (土) 11:00 12:30 14:00 15:30 17:00 18:30

入場無料/ 入退場自由/各回90分

入場は無料ですが、お越しの際はトマト缶を1個お持ちください。(難しい場合はパスタなど保存できる食品をお持ちください)

2019

#5   神とふたつのドーナツ

#6 小麦粉カルチャースクール

#7 沖縄大集合
#8 ドーナツ夜間学校
#9 完璧なドーナツ、ハワイへ行く

​と続いていきます

※一般非公開の場合もあります(むしろほぼ一般非公開かも!)

詳細やアーカイブ/クロニクルは順次WEBにアップしていきます

CONCEPT

2017年の冬、わたしは沖縄にいた。右手にドーナツを、左手にはサーターアンダギーを持って、緊張していた。手汗で握りしめたドーナツがふやけていくという経験をした人間なんて、かつていたのだろうか。

「完璧なドーナツをつくってみたいんだけれど......」そう言って2つのドーナツを取り出した瞬間、場が凍りつくこともあれば、人間関係が崩壊することもあった。帰り道で食べる二つのドーナツは、いつも違う味がした。

沖縄のひとは、本土出身のわたしのことを”ナイチャー”と呼ぶ。それは、私たちが文化の異なる人たちのことを〈ガイコクジン〉と呼ぶのによく似ていた。私は沖縄のどこにいても異なる存在となった。

 

〈異なる〉ということを自覚した時、私たちはいくつかの選択をとることができる。同化するために近づいたり、可哀想だと思ったり、遠くから眺めることで満足したり。でも、それは嫌だった。マジョリティが自分たちの居場所から〈遠くの問題〉を鑑賞してなにかをなした気分になる。そういう事態にうんざりしていた。わかりやすい回答が求められる時代だからこそ、近道を探さずに、もっと遠回りをする道を選ぼうと思う。安全な立ち位置でつくられた作品を、安全な人に向けて、安全が約束された場所で見せる、そんな循環を抜け出すために、この「SCREENINGS: 完璧なドーナツを遠くになげる」を始めるのだ。

 

このSCREENINGSは会場がどんどん移動していく。そして上映する対象者も毎回変わっていく。東京の中に開いたワープホールのような穴を通して、遠くの国や場所にドーナツを投げとばしていくためだ。だからぜひ、あなたもドーナツと一緒にその穴の中に入っていって欲しい。そして遠くに投げ飛ばされて欲しい。少し緊張するかもしれないけどそれは仕方ない。ドーナツに緊張はつきものなのだ。

キュンチョメ​

​Director's Statement

 キュンチョメによる「完璧なドーナッツを作る」は、沖縄に在住している、あるいは出身地とする複数人に「アメリカのドーナッツと、沖縄のドーナッツ(サーターアンダーギー)をあわせて、完璧なドーナッツを作りたい」と提案し、多様な答えを引き出すことで、「沖縄の問題」の複雑さと、その回答の難しさを可視化させた映像作品だ。

 「沖縄の問題」とは、無論、米軍基地をめぐる問題である。敗戦から70年あまり、そして沖縄が日本に復帰して半世紀以上が過ぎたが、沖縄ではいまなお、米軍基地の存続と新たな建設の賛否が問われ続けている。変わらない状況の悲壮感と忘却が蔓延する時代のなか、キュンチョメは沖縄の問題をユーモア溢れる問いに変換し、あらゆるかたちでその答えを引き出した。作品のなかで可視化された言葉と立場は、実際の沖縄の問題に対する答えを想像させる可能性として見てとれる。この作品の芸術的価値は、この可視化にある。

  観賞者として(あるいは出演者として)、その可能性を目にしたことは確かだ。しかし、ただ「観た」だけでは、政治/権力による断行と沖縄の問題への答えを強いられる現状を止める具体的な方法まで、現段階のわたしには見出せない。作品の中でも述べたように、わたし自身は、米軍基地に対して断固反対の立場をとる。またその意見をはっきりと主張する。作品を目にした後も、それは変わらない。しかし、それは登場する他者の立場を拒みたいわけではない。ただ、この作品を受け入れ、異なる立場や主張を理解しようと努力し、時には対話を試みようとも、この問題に対する答えを要求し続ける現実の速度に追いつくことが出来ない。辺野古の海上基地建設は容赦なく進行している。翌年2月には、その賛否を問う県民投票が控えている。投票率に結果が左右される既存の投票制度には懸念を抱くが、沖縄の民意が、「賛成あるいは反対」という二者択一の方法で問われ、明示される現実は、次々と現れる。

 芸術の力を、現実への作用より、恒久的な歴史のなかに期待する方法もある。しかし、社会の速度と実在する政治/権力と問題に抗うため、その効用を、いまこの場で試したい。だからこそ、この作品を「観る場」に対し、挑戦を仕掛けようと思う。どうすれば、「沖縄の問題」に対する回答を、作品のなかだけにとどめず、引きずりだせるのか。その手がかりは、距離ではないかと考える。

 「沖縄の問題」を、沖縄から離れた《遠い》場所で目にする機会を増やし、その複雑さと難しさを鮮明に伝えること。そしてなにより、答えを問う上映会を続けること。『SCREENINGS:完璧なドーナッツを遠くへ投げる』の意図はここにある。どうか、最後まで見届けてほしい。そして、《遠く》からこの場所を訪れる、あなたの答えを、示してほしい。

 

居原田遥

​アーティスト/キュンチョメ WEB

ディレクション/居原田遥